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2006年07月16日

カナダ・バンクーバー第一回

カナダ・バンクーバー第一回
世界牡蠣研究家 山本紀久雄

バンクーバー

シアトルからバンクーバーは近い。定刻にシアトルを出たプロペラ機は定刻にバンクーバーに着く。客室乗務員は大男が一人だけ。それがジュースと気持だけみたいなお菓子を一個ずつ配って歩く。手間をかけなく質素というイメージだ。

ホテルはロブソンROBSON通りの42階建て。フロントが日本人女性だったので、地図を貰っていろいろ教えてもらう。ロブソン通りを歩いてビックリ。ここは新宿と池袋と銀座を合わせた感じのところである。しゃれたブティックもあるし、高級レストランもあるし、カラオケもあるし、居酒屋もある。世界中の食べ物屋が軒を連ねている。牡蠣を食べ飽きたので、ギョーザとラーメン店に入る。完全に日本語の世界。しかし、中で食べているのは80%が日本人以外だ。これがバンクーバーの実態を示している。箸でラーメン食べている。箸を使うことは当たり前の世界になっている。箸は日本人専用ではなくなっている。使い方は皆さん上手である。バンクーバーは飲食店が多いので食事するのに不便はないが、あまり多くありすぎるという感じで、博多の中洲か札幌のすすき野という感じだ。

ところで、最近カナダ人が自慢することがある。アメリカの傘の中で、外交も経済もアメリカべったりのカナダだから「カナダ人とはアメリカ人でないこと」などと自嘲気味だったが、ブッシュのおかげで最近は「外国に行って、カナダ人の振りをするアメリカ人がいる」という話が真面目なジョークとして語られている。アメリカ人がイラク戦争の問題指摘を避けるためらしい。

生鮮市場

バンクーバーの生鮮市場はグランビルアイランドにある。ここは空港から市内に入るときに通るグランビル橋の下、フォールス・クリークに突き出した小さな半島になっているところ。かつては工業地区であったが、工場移転に伴ってゴーストタウンしていたところを、70年代に再開発し、パブリックマーケットやブティック、レストラン、シアター、ガラス工房などが並ぶファッショナブルなレクレーションエリアとして蘇った。週末には活気が溢れる。

勿論、魚屋もある。その店先で牡蠣を見ていると店員が寄ってきて親切に説明してくれる。そこでリュックを背負った中年おじさんが鮭の頭だけ買っている。頭だけ食べるのかと思って聞いてみると、カニを海で採るための餌にするのだという。バンクーバーの海では素人がカニを採れるのだ。これがカナダの実態である。自然をとにかく大事にする国民である。だから、日本みたいに付加価値をつけて、高いものを提供しようとする傾向は少ないのだ。リンゴでも小さくて安いものを好む。日本みたいに立派なリンゴで、ビックリするほどの高いものは好まないようだ。

このグランビルアイランドにある四軒の鮮魚店を廻ってみた。それぞれ鮮魚を並べ、牡蠣も並べているが、その中で一番気に入った店は、LOBSTER MANという名の店だ。ここに入って水槽に入っている牡蠣をみていると、女性店員が寄ってきた。ここは14種類の牡蠣がある。このチャイニーズ系の若い女性、ゴムの前掛けをして長靴を履いている。

この店員にいろいろ聞くと、親切に教えてくれるし、なかなか詳しい。一番人気の牡蠣は何かと聞くと、MALPEQUEだという。これはカナダ東海岸のものである。次の人気はKUSSIと熊本牡蠣だという。KUSSIはシアトルのオイスターバーで絶賛したものだ。ここの水槽は全部海水で、毎日海から運んできている。牡蠣は一日で全部売り切れるという。この女性店員、いずれは自分でオイスターバーを開いて、独立したいからこの仕事をしているのだという。目標を明確に口にするのは成功する秘訣だ。頑張るようエールを贈って店を出る。

日本人も見習ってほしい。目標を持ち常に口にすることを。

投稿者 kenkyuu : 2006年07月16日 06:19